三浦半島への愛が目覚めました。
最近、ワタクシの中で三浦半島がアツいのであります。私、逗子市で生まれ育ち、自分のアイデンティティを「逗子市民」として40年以上育んできました。本日はそんな私が、三浦半島愛に目覚め、「逗子市民」というアイデンティティを「三浦半島民」にアップデートしたという(半ばどうでもいい)お話でございます。
三浦半島・湘南エリアのややこしいところなのですが、地域外から見るとどの町も大して変わらないと見えるのでしょうが、中の人は町単位でアイデンティティをもっていて、案外、隣町のことをよく知らなかったり、偏見で見ていたりします(はい、私です)。そして、自分の町が一番素晴らしいと心の底から思い込んでいます(はい、私です)。
実際、ワタクシはこれまで「葉山は〇〇だから」「鎌倉は〇〇だから」と、ここでは書けないような表現で近隣の町とわが町を比べて逗子がいかに素晴らしいかを熱っぽく語っておりました(比較してアイデンティティを説明する時点で浅ましさが溢れております)。
そんな私が「三浦半島民」へアップデート。
三浦半島。イメージできない方にお伝えすると、三浦市、横須賀市、葉山町、逗子市、それから鎌倉市と横浜の南部の一部も含めた、神奈川県の先っぽの小さな半島です。
相模湾側から東京湾側までの東西の横幅はだいたいどこも5㎞そこそこ。南北の縦幅は20㎞そこそこ。一番高い大楠山で標高241m。半島の王様のような紀伊半島や房総半島と比べるとほんのささやかな、小さな小さなエリアです。
私が「そうか自分は『三浦半島民』なのだ」と思い至ったきっかけはささやかなことでした。たまたまのご縁でこの春から近しい経営者仲間たちと「三浦半島経営者たき火の会」的な交流の場をゆるりと不定期で主催させてもらっています。原っぱ大学のフィールドをはじめ、三浦半島各地を回りながら、焚火を囲んで経営者、ビジネスリーダーが集って語らうというまあ、それだけの場なのですが…。
そこで出会う三浦半島民が本当に魅力的。小さな半島だけど、島のエリアごとに文化圏があって経済圏があって。それぞれが必死に仕事をしている。町を、地域を愛しながら地に足をつけて仕事を作り、生活している。その解像度が高まった時に、逗子というひとつの町を超えてああ、この地域が好きだー、と思ったのであります。(すみません、どうでもいい私の心の中の話です)
そんな仲間のご縁で三浦半島のあちこちに行く機会が増えているのですが、ワタクシ的にはよだれが垂れる遊び場ばかりなのであります。
遊び場としての「半島」の魅力は地形の豊かさだと思います。海があって川があって山がある。入り江があって磯があって砂浜があって。川は河口から水源までたどれる。その隙間に集落があって人の暮らしにも触れられる。そのひとつひとつが遊び場になりえる。
そして三浦半島はこの無数の魅力的な遊び場が狭いエリアにギュギュっと詰まっている。
鎌倉や葉山や逗子というとどうしても観光地化された定番エリアなイメージがありますよね。おしゃれだけど観光客だらけ、なんでもかんでも高額。それも一面そのとおりなのですが、ちょっとだけ足を伸ばして、ちょっとだけ奥地に分け入って、ちょっとだけ視点を変えると宝物のような遊び場がたくさんなんです。
人があんまりいなくて手つかず。お金かからない。自然のエネルギーが溢れているけど、でも町場も近くて怖くない。そのバランスの妙。これが三浦半島の魅力なんだな。
以前、とあるカンファレンスで全国的な森林管理のエキスパートの方が三浦半島の森を見て言ったんです。「この小さな森で生物多様性とか、森林保護とか言っても(小さすぎて)インパクトがないし、あまり意味がないです。」
なんていう身もフタもないことを言うんだ!とワタクシ的には腹が立ったのですが、そのあとにその方はこう話をつづけました。
「でも、都市部から近く、入りやすい自然がそこにある。生活と密着した自然。人がアクセスしやすいという圧倒的な強みがあるから、自然へのアクセスの入口として活用すればいいと思う。」
この後半の話には大いに頷きました。まさに。大自然ではないのだけど、小さな自然。だからこそ、門戸が広く開かれ、自然の世界に触れる入口にぴったり、まさに三浦半島は「原っぱ」的な場所なのであります。
小さな自然だから、等身大で子どもたちと遊べる。
ちょうど今日、三浦半島の川に子どもたちと遊びに行ってきました。
小さな、素朴な川。でも水がきれいで、クレソンがたくさん生えてて、タイミングが合えばアユにも会える川(ちなみに私は先日、この川で気持ちよさそうに泳ぐマムシと出会いました)。ここでただ水遊び。小さな滝に打たれて遊ぶ。飛び込む。繰り返し。
そこを起点にテクテクテクと川を歩いて下流へ。水深はどこも15㎝ほどで子どもでも安心して歩ける場所がほとんど。ときどき深い淵があるのでライジャケはつけて、のんびり進む。
だんだん川幅が広がってきて、周囲の景色が変わって…。
どどーん。20分歩いたら海に出ました。
そして、そのまま海に飛び込む。
子どもたちの反応はシンプル「海だーーー!」「しょっぱーい!」。
なんてことないルートの、なんてことない時間。なんてことない体験。
でもたぶん、地元の子ども以外はあまり歩かない場所。知らない場所。こんな宝の山があちこちに溢れているのが、三浦半島でございます。コンパクトに山と川と海とを丸っと遊べる。ああ、最高だ。
そんなわけで、私たち原っぱ大学は三浦半島全体を遊び場に、フィールドに見立てて仲間たちと、大人と、子どもと、遊び尽くしていこうと改めて考えております。地元の鉄道会社、京急電鉄さんとのプロジェクトも着々と進んでおります。
逗子の原っぱ大学から、三浦半島の原っぱ大学へ、そんなシフトをしていきます。
だってワタクシ、三浦半島民ですから。HARAPPA株式会社も三浦半島の会社ですから!
本日の川から海への遊びの最後は打ち捨てられた桟橋からのジャンプ大会。 photo by Miho Oyoshi
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