クリスが開発した「AIカメラ」の衝撃。
ニュージーランド人のクリス。リアルで会うのは2回目だけどSNSやオンラインミーティングを通じて一家で親しくしている友人です。そんなクリスが急遽、逗子に来て2日間、我が家に滞在していました。そんなクリスの発明、驚異の「AIカメラ」が今日の話題です。
アーティスト?研究者?遊び人?肩書不詳のクリスは心の中に「原っぱ」を持っている人。遊びゴコロ溢れる彼と話をしていると、「遊ぶ」という行為は国境や人種を越えるのだよなとつくづく思います。
我が家に滞在していた彼が「散歩をしながらAIカメラをテストしよう」と言い出しました。AIカメラ!なんだかワクワクする響きじゃありませんか。もちろん、乗っかります。
彼が取り出したのは古いパナソニック製のデジタルカメラ(ルミックス)とノートとペン。私の想像するAIカメラが目の前になくて、頭のなかに?マークが浮かびます。
ルミックスを手に、彼は語り始めました。
「このカメラはアマゾンで中古のを買ったのだけど、SDカードを読み込まないんだよね。だから、写真は内臓メモリに25枚しか撮影できない。おまけにバッテリーが劣化してすぐ切れちゃうし、ケーブルがないからPCに移すこともできないんだ」
それはガラクタと言います・・・。
「普通のカメラを買ったつもりだったのだけど・・・。枚数を撮れないというのがフィルムのカメラみたいで楽しくていいな、って思っているんだ」。
でも、PCに移せなかったら25枚はあっという間にメモリがいっぱいになってしまうのでは・・・。
「現像すれば大丈夫。」
現像?
「散歩から帰ってきたら暗い部屋にカメラをもっていって、カメラの後ろの液晶画面に写真を表示してそれを別のカメラで写すの。フィルムの現像みたいじゃない?だからこれは名づけて『フィルムカメラみたいなデジタルカメラ』。」
なんか変だけど悪くない。「写ルンです」みたいな感じね。
それで、「AIカメラ」はどこにあるの?
「AIカメラはこのノートとペン。自分が写す景色のディテールを細かくメモするの。何が映っていて、どんな光で、どんなアングルで・・・。なるべく細かく。これが撮影。散歩から帰ってきてからこのメモをプロンプトにして生成AIに渡して画像を『現像』してもらうというアイディアだよ。」
AIカメラ・・・。たしかに。逆転の発想。全然想像していたAIカメラと違うけど・・・。
そんなわけで、フィルムカメラみたいなデジタルカメラとAIカメラを片手に僕たちはお散歩に出かけました。デジタルカメラはバッテリーがちょっとしかないし、25枚しか撮影できないから被写体選びは慎重に・・・。
なんとなく覗き込んだ川をとりあえず、さっきのルミックスでパシャリと撮影しました。するとクリスはノートとペンを撮りだして「AIカメラも撮影するよ!」とのこと。
僕が一瞬、ぽかんとしていると「何が写真に写っている?写っているものを教えて!」とペンとノートを片手に急かしてきます。言葉を選びながら、僕のいい加減な英語だと表現しづらい・・・、戸惑っていると「日本語と英語が混ざってもいいんだっよ、AIはわかってくれるから!」たしかに、たしかに。
ウンウン言いながら「撮影」した「写真」はこちら↓
September 29, 2025 14:25
the is water. underneath the water there is a black and silver pen. and blue battery.old one. some rocks. small pieces. white, black, grey. so many rocks.静かにゆっくり流れています. a figure of キン肉マン. an old one.
上から見ている. 日本の町の typical river.nothing special about this river. no so beautiful. no so . clouds. grey-ish reflection. clouds look like 子どもの落書の絵みたい. the depth of the water is about 5cm.
the camera is looking down on us from 20m above.
It matters who we are. we are two guys about 50 years old. one has black hair. one has pink hair an quite bald on top.the black hair is luxurious. and the pink haired guy is a little jealous or いいなと思っています。けど、自分のはげに満足しています.ethnicity does not matter.
we are just fine.
there is a little bit of 雑草 on the far side of the river.the important thing is that the river is artificially made of concrete.
日本語訳:
そこには水があります。水の下には黒と銀のペンがあり、古い青い電池があります。いくつかの岩、小さな破片。白、黒、灰色の石がたくさんあります。水は静かにゆっくりと流れています。古いキン肉マンの人形があります。
上からそれを見ています。日本の町にある典型的な川です。この川には特別なものはありません。美しいわけではない。汚いわけでもない。雲があり、水面には灰色がかった雲が反射しています。雲は子どもの落書きの絵のように見えます。水の深さはおよそ5センチ。
カメラは20メートル上空から私たちを見下ろしています。
重要なのは、私たちが誰なのかということ。私たちは50歳前後の2人の男です。ひとりは黒髪、ひとりはピンクの髪で、頭頂部はかなり薄い。黒髪は豊かで、ピンクの髪の男は少し羨ましいと思いつつも、自分のハゲに満足しています。人種は関係ありません。
私たちはいい気分です。
川の向こう側には少し雑草が生えています。大事なのは、この川がコンクリートで人工的に作られたものだということです。

ここまで15分ぐらい。1枚の写真を「撮る」のに果てしなく時間がかかる・・・。そして、それでも情報が足りているのかよくわからない…。
結局、僕らは1.5時間ぐらいかけて4枚ずつの写真を「フィルムカメラみたいなデジタルカメラ」と「AIカメラ」で撮影して帰宅しました。スマホや通常のカメラではありえないスピードで、半径300mぐらいの散歩で。
帰宅してからは写真を「現像」する時間です。ルミックスの液晶画面を別のカメラで撮影。ちなみに、クリスはちゃんとしたカメラで、僕はスマホで撮影したのですが、スマホよりもカメラのほうがいい写真を現像できていました。
「フィルムカメラみたいなデジタルカメラ」の写真↓

「AIカメラ」の1枚目の写真↓

※それ以外の写真については文末に掲載します。
ああ、楽しかった。
で、これなんか意味あるの?とか聞かれそうです。
クリスはこの2つのカメラをセットで使うことで「写真をたくさん撮りたくなくなるカメラ」だと説明していました。まあ確かにそうですね。そしてそうであったとしてもその「意味」を疑問視する声はたくさんあがるでしょう。
また、二つのカメラを体験してみた私が「意味」を付与することもできると思うんです。ゆっくりと時間をかけて、被写体を眺めて、言葉で表現をすることでたくさんの気付きを得られる、云々。
ただそうやって「意味」で「説明」しちゃうと途端に色褪せちゃうのよね。なんだかわけのわからない遊びに身を委ねること。あえて説明を気にせず、遊ぶこと。設定や制約そのものを楽しむこと。それがいいんだなと思うのであります。
AIカメラ、最高です。しかも、まずまずの精度です。皆さんもぜひやってみてください。(釣りみたいなタイトルにしてごめんなさい)
【写真②】September 29 2025 14:50
orange mirror pole in Japan. same as everywhere in Japan. just a pole.it has a blue sticker which says この付近の標高は約2.2m.
green and white picture of a girl and a wave under it. the sign is that you have to run from tsunami if earthquake comes.on the pole there is ちぎれったステッカー。色褪せています。
on the sticker there was human? his head is gone. his right hand has also gone. his foot has gone. there is Japanese katakana ワン.
on the blue sticker there is the mark of 逗子市 and text that says 逗子市.ポールの向こう側にはグリーン。
the camera is positioned in front of the pole at the same height as the blue sticker.
日本のオレンジ色のカーブミラーのポール。日本のどこにでもある、ただのポールです。青いステッカーが貼ってあり、「この付近の標高は約2.2m」と書かれています。
その下には、緑と白で描かれた女の子と波のイラスト。地震が来たら津波から逃げろという標識です。ポールにはちぎれたステッカーが貼られています。色褪せています。
ステッカーには人が描かれていた?頭はなくなり、右手もなくなり、足もなくなっています。カタカナで「ワン」と書かれています。青いステッカーには逗子市のマークと「逗子市」という文字。ポールの向こう側には緑が広がっています。
カメラはポールの正面、青いステッカーと同じ高さに位置しています。

写真② フィルムカメラみたいなデジタルカメラで撮影。

写真② AIカメラで撮影。ChatGPTで現像。
【写真③】September 29 2025 15:05
Akira Tsukakoshi is wearing blue sandals, grey shorts, and a grey tank top.He is standing on the road that he used to go to school everyday when he was in elementary school.
But now he is 47.
He is looking over a white metal pole fence into the river. The river is a typical Japanese river which runs to the sea.There are fishes lightly jumping in the river.There is a duck on the far side of the river. There is a light breeze. It feels like almost the start of autumn but not yet.
Please do deep research for images of Akira to make sure that the man in the photo looks like Akira Tsukakoshi and not simply a typical Japanese man.
アキラ・ツカコシは青いサンダル、グレーのショートパンツ、グレーのタンクトップを着ています。彼は、小学校の頃毎日通っていた道の上に立っています。
しかし、今では彼は47歳です。
彼は白い金属製の柵の向こう側、川を見下ろしています。その川は、日本の典型的な、海へ流れる川です。川には魚が軽やかに跳ねています。川の向こう岸にはアヒルがいます。そよ風が吹いています。秋の始まりのような感じがしますが、まだ本格的ではありません。
写真に写っている人物が「アキラ・ツカコシ」に見えるように、典型的な日本人男性ではなく、特徴を捉えられるようにするために、アキラの画像を深く調べてください。

写真③ フィルムカメラみたいなデジタルカメラで撮影。

写真③ AIカメラで撮影。ChatGPTで現像。
【写真④】September 29 2025 15:24 ※日本語で「撮影」しました
逗子の海岸、南西のオンショアが強く吹いている。小さな波が岸に打ち寄せる中、一人の男性が海を見て立っている。光は男性の右手から。雲の隙間から届く優しい光。男性は靴を脱いでズボンをひざまでまくり上げいる。くるぶしまで足を水につけている。男性の足元は波によってつくられた無数の泡。海の色は青と緑とグレーを混ぜたような重たい色。男性の名前はクリス。ニュージーランドから来た46歳。彼の祖先はデンマーク、スペインとイギリス。日本への滞在期間は長く、日本文化への理解も深い。ブルーのTシャツとパンツに身を包む彼は何分も動かずにじーっと海を見つめている。少し寂し気な背中は遠い海の向こうの故郷に思いを馳せているのかもしれない。遠くをウィンドサーファーが走っていった。カメラは彼の後ろ3.3mぐらいの距離から。足元と海と空が少し映るアングルで。静かにたたずむ彼と、海と、空の関係を映し出している。

写真④ フィルムカメラみたいなデジタルカメラで撮影。

写真④ AIカメラで撮影。ChatGPTで現像。
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