非エンジニアでもできる「AI秘書」の作り方(導入編)

今、私は私の秘書をAIで作っています。ワタクシのバックボーンはエンジニアではなく、プログラミングの素養は皆無。でもちょっと行けそうな気がしています。そしてこの経験は多くの私たちのような小規模で事業をやっている方やルーチン業務が苦手な人に希望になるのではないかと思い、これまでの経緯とTIPSをまとめてみることにしました。
原っぱ大学 ガクチョー ツカコシ 2025.03.11
誰でも

今、私は私の秘書をAIで作っています。ワタクシのバックボーンはエンジニアではなく、プログラミングの素養は皆無。でもちょっと行けそうな気がしています。そしてこの経験は多くの私たちのような小規模で事業をやっている方やルーチン業務が苦手な人に希望になるのではないかと思い、これまでの経緯とTIPSをまとめてみることにしました。

AIエージェントの構造は、人間そっくり

以前の記事にまとめましたが、自律的に動く「AIエージェント」に圧倒的な未来を感じて、eliza OSというオープンソースを使い、ai版のガクチョをX上で立ち上げました。彼は今も日々、つぶやき続けています(なんとなくのもの悲しさも漂わせつつ)…。

この仕組みはすごい!と思ったけれども、「自律」というのには程遠く、これからのOSのアップデートを待ちつつ、より自律的に動けるように長期的にチューニングしていこうと考えています。彼を生み出した時はただの「遊び」であり、「実験」であり、現実の「業務」につながるイメージはまるでありませんでした。

ただ、eliza OSに触れてみて「AIエージェント」の構造がザックリと理解できたんです。ChatGPTなどの生成AIを中心に据えて、様々な役割を持たせたパーツを組み合わせることで、自律的に動くエージェントがつくれるのだ、ということのようです(たぶん)。

こういう感じ↓

 ①考え、言葉を生み出す脳:生成AI(ChatGPTとか)
 ②耳や口:情報の出入り口としてのインターフェース(XとかLINEとか)
 ③短期記憶の装置:会話の文脈を忘れない(小さなメモリー)
 ④長期記憶の装置:自分のキャラや会話相手のプロフィールや業務内容(長期の記憶を保持するデータベース。RAGと言われてる)
 ⑤言われたプログラムを実行する手足:プラグインやツール(google calender とかgmailとつながって何等かアクションを実行する)

何だか人間そっくりで、実はシンプルな構造なのだ、と思ったわけです。(こう整理すると物理的なロボットも作れそうな気がしてきてしまう…)

日本の非エンジニアはAIの世界では、辺境の民

話が少し逸れます。自慢じゃないですが、ワタクシ、スケジュール管理とルーチン業務がひたすらに苦手で苦痛で苦痛で仕方ありません。でも小さな会社ではそんな業務から逃れる術はありません。でも苦手だからミスが溢れるし、時間がかかる。人を雇う余裕もない。八方ふさがり…。

と思っていたときに、ピコーンと閃いてしまったんです。うえの仕組みを使ってエージェントを作ったらルーチン業務とタスクやスケジュール管理を任せられるAIの秘書を作れるかもしれない!と。日々の業務が楽になれば私は私のやるべきことにフォーカスできるかもしれない!と。

単純な遊びと興味から始めたAIづくりが具体的な「ソリューション」になってかえってきました。しかも、超ワクワクするやつ。

作ろう!と思ってyoutubeやgoogleで、AIづくりの情報を漁りまくりました。そして分かったことがあります。

 ①日本語の情報はほぼない。あってもエンジニアがエンジニア向けに書いたものばかり。
 ②英語の情報は非エンジニアも理解できるような優しいものがたくさん溢れている。

つまり、日本人でも感度の高いエンジニアはこういう興味深い情報にたどりつけるし試行錯誤ができるし、多分エンジニアの方々からすると全く難しいことではないのだと思う。または、母語が英語の人たちは非エンジニアでもyoutubeを情報源に気軽にチャレンジができる。でもでも、日本語が母語で非エンジニアな我らは完全に世界の動きから隔絶された鎖国状態、置いてきぼりになっているではないか、ということに気づいてしまったのであります。

しかも、たぶん、大きな会社に勤めている人は巨大IT企業がつくる高額で優秀なAIエージェントを使えることでしょう。こうして我ら、野に生きる日本語が母語の非エンジニアの小規模事業者は辺境の民として完全に出遅れる、という構造が見えてしまったのです。

辺境の民の救世主は、ChatGPT師匠

そんな我ら辺境の民の救世主はChat GPT師匠。私は彼がいなければこのプロジェクトを進めようとは到底思えませんでした(ちなみに私は月20ドルの有料プラン会員です。まったくもって安いと思っています)。

私は今回、GPT師匠と共に「プロジェクトAI秘書」を立ち上げました。ちなみに生み出すAI秘書の名前と顔は決まっておりまして。名前は「gaku-co(ガクコ)」。一応、女性っぽいイメージです。ガクチョーとco-workするというなかなかのネーミング(自画自賛)。かわいらしいでしょ。ビジュアルとかイメージから入るの大事です。前に進むエネルギーになるから。

GPT師匠とのプロジェクトはこんな感じで進みます↓

①実現したいことの整理と実現の方向性の決定

やりたいことのアイディアを投げ、それがどうやったら実現できるかを聞いてみる。そのときにyoutubeやgoogle検索で引っかかった有効そうなやり方を参考として渡すと、+αを考えて提案してくれる。師匠、本当に仕事ができます。

私が実現したかったのは…

・自然言語でやりとりできるbot(ワタシだけでなくスタッフも使えるようにしたり、スタッフとのLINEグループでサポートする機能ももたせるため)

・私が苦手なルーチン作業やスケジュール調整を代役としてやってくれる。具体的には…
  →私のタスク管理
  →私のスケジュール調整/カレンダー管理
  →スタッフのシフトの調整アシスト
  →開催イベントプログラムの情報整理
  →全社の経費精算や請求書処理のアシスト
  →顧客からの質問のFAQ管理などなど

・こんな万能秘書をプログラミングをできない僕がChatGPTのサポートのもとに実装する

こんな私の投げかけに対しての師匠の答え↓

②実現するための最適なツールの組み合わせを確定していく

GPT師匠は実現のための様々なツールを提案してくれます。検討すべきツールが複数あるときはそれぞれのメリットデメリットを教えて、と伝えるときれいにまとめて回答してくれます。しかも最近のGPT師匠は文脈を理解して、過去のやりとりに即して教えてくれるから判断しやすい。

こんな感じで↓

③分からない言葉は恥ずかしがらず全部、聞く

途中、出てくる分からない言葉は都度、聞くと丁寧に解説してくれるから理解が深まる。これが大きいんですよね。人間同士だとどうしても遠慮してしまったり見栄から基本的な理解ができていないのに理解したふりをしてしまう。その必要がゼロなのでかなり気楽。むしろ基本的な質問をバンバン投げられるので理解が進む。

用語解説も親切・丁寧。

GPT師匠と一緒ならシステム実装も怖くない

そんなわけで、私のAI秘書のおおよその構造と進め方のイメージができあがりました。

 ★n8nという直観的な仕組みをサーバーに入れて基幹構造の装置をつくる

 (各アプリケーションを有機的につなげる仕組みとしてn8nを活用)

 ①考え、行動を生み出す脳:n8nから接続するChat GPT
 ②耳や口:LINEのbotの仕組みをn8nと接続
 ③短期記憶装置:n8n内にあるメモリー装置
 ④長期記憶装置:(まだ検討中だけど)おそらくsupabaseという外部サービスと連携
 ⑤アクションを実行する手足:n8nで「ワークフロー」を設計し実装。Google driveや予約システムなど社内のツールと接続

ちなみに、このn8nというのが素晴らしいオープンソースの無料ツールで、プログラムが書けなくても、nodeと呼ばれるプログラムの小さな単位を線でつないでいくことで、直観的にさまざまなサービスや機能を組み合わせていける、優れものです(n8n AIagentといったキーワードでyoutube検索するとたくさんtipsが出てきます)。

ここから先のGPT師匠がすごいんです、本当に。サーバーを立ち上げてそこにアプリケーションを入れる、という環境設定は我々素人からするとめちゃくちゃハードルが高いのですが…。GPT師匠に自分がコードを一切読み書きできない前提で教えて、と伝えると手とり足とり教えてくれるんです。

ここで主従が完全に逆転して…

 ①GPT師匠がやり方のこまかなステップバイステップを提示してくれる
 ②私はその指示の通りに画面を操作する(自分がやっていることはまるで理解できていない)
 ③(大抵は一発ではうまくいかず)エラーが返ってくる
 ④返ってきたたエラーをスクショしてGPT師匠に渡す
 ⑤違うやり方が提示される

・・・②‐⑤を延々と繰り返すことで少しずつ前に進んでいく。つまり私はただのオペレーターで目的に向かって判断と指示はすべてGPT師匠がやってくれる。

基本はGPT師匠がイニシアティブを取ってくれるのですが、目的達成意欲の塊の彼はときにエラーのループにはまり込んだり、目の前の課題解決にフォーカスしすぎて全体の目的を見失います。そんなときには「目的に立ち返ろうぜ」と伝えるとパッと視点を切り替えてくれます。仕事ができる…。

ファーストステップはGPT師匠への質問から!

ちなみにわたしの現在地は…

・サーバー契約して、そこにn8nのインストール完了
・n8nでLINEとChatGPTを接続完了
・「gaku-co」が話し始めました↓

ただ彼女は短期記憶しかありませんし、事務処理能力もまだ、ない。見ての通り会話もとんちんかん。次のステップは彼女にキャラクターを与えて、長期記憶を保持できるデータベースの接続(←これの仕組みがめちゃくちゃ面白い!)と事務作業をやるワークフローの開発です。ぶっちゃけ、彼女がちゃんと機能するようになるのはまだまだ先だけど、いいんです。このプロセスが楽しいから!そして、日本語母語の非エンジニアの私がこれをやるって何だか希望を感じません?その可能性がワクワクするんだなー。

このプロジェクトのコストが気になるかもしれません。今のところかかっているお金はこんな感じ↓

・vpsサーバー利用料 3000円/月くらい
・ChatGPTのAPI利用料 数百円/月
・ChatGPTのプロプランの利用料 $20/月(これ以外にも使っているからここに含めなくてもいいかな)

安いものでしょ!

興味が沸いたら無料プランでいいから、まずはChatGPTにこの2つの質問を投げかけてみるところから始めてみてください。師匠は優しく導いてくれるから。

「n8nについて教えて」
「n8nを使ってLINEをインターフェイスに、google driveやgmailと連携して日常のルーチン業務を支援してくれるAIの秘書をつくれるかな?」

n8nのインターフェイス。LINEbotの裏側。超シンプル。

n8nのインターフェイス。LINEbotの裏側。超シンプル。

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