「成功パターン」の罠に落ちるの巻。
私、ある程度の成功パターンが出来上がるとその法則に則って楽をしようとします。このメルマガも然り。今回で14本目なのですが、ある程度リズムができてきて、こう書けばおおよそ形になる、こう書けば喜んでもらえそう、というのがなんとなく見えてきております。が、パターン化が見えたときに人は罠に落ち込むのであります。そんな現在進行形の話を書いてみることにします。
このメルマガへのコミットメントとして毎週火曜日に発送する、と決めております。しかし、ギリギリになるまで仕事に着手できない私は早い時で月曜日の夜あたりに、遅い場合には火曜日当日になってから書くテーマを考え始めます(ギリギリすぎ…)。
まずは自分が「書きたい」と思う内容と、読んでくださる皆さんの興味の接点を探りながらイメージを膨らませていきます(←ココが一番時間がかかります)。そして、この構成ならいけそう、というのが降ってくるのを待ちます。しばらく熟成させると「よし書けるぞ」というスイッチみたいなのが大抵、入るんです。そのスイッチがONになってからどばーっと書きます。そうやって書いたものを30分から1時間ぐらい放置して、改めて推敲してのち、投稿する。これがアタクシの「成功パターン」でした。
自分の書きたいことの輪郭がある程度はっきりしてから書く、という塩梅だから書いていて楽しいし自信をもって世に出せるので後悔もない。このリズムで書くことができたらこんなに楽しいことはない。
が、本日、14本目にしてその「成功パターン」が崩壊しました。
なんだかまったくイメージがわかない。とりあえず書き始めてみるけど全然しっくりこない、世に出したいと思わない。言葉に魂が乗っていない。朝から断続的にウンウン言っているうちに気づいたら22時になっておりました(現在進行形)。
書きたい内容が浮かばない。思考停止。時間ばかり過ぎていく苦しさよ。
そういえば、もう5年以上前のことですが、同じような「成功パターンの罠」にはまったことがありました。原っぱ大学をはじめて1-2年経った頃のこと。今思えば、浅はか極まりないのですが、フィールド運営を「こうすれば参加者の皆さんに喜んでもらえる」と「成功パターン」が見えた気がしたことがありました。
たき火をやって、秘密基地をつくって、泥んこになって。これとこれとこれをやっておけばみんな喜ぶでしょ、といった感じで。なんと浅はかな…。
もちろん、そんな「成功パターン」は幻想でした。
似たようなことをやっているようでも、原っぱ大学のフィードは毎回、毎回、必ず異なる。そこに集う人、天気、スタッフ、などなど毎回の条件が異なる。ひとつとして同じフィールドは存在しない。その事実を解像度高くとらえようとせず、「成功パターン」に依存すると、意識が参加者の皆さんではなく「パターン」の方を向く。目の前の参加者ではなく、パターンを再現することにエネルギーの多くが向けられる。
こうなるとダメなんです。
些細な違いかもしれないけど、参加者を見ずにパターンに寄りかかりすぎると心が共鳴するリアルなライブな場は生まれないんだとしばらくして気づきました。
たぶん、メルマガを「書く」という行為も同じですね…。「成功パターン」が見えたような気になった時点で負け。成功パターン的なものに寄りかかりすぎたから、かえって書けなくなったのだと思います。
場でも文章でも、生み出すプロセスにおいては、パターンを手放して未経験の世界に踏み出す必要がある。未経験の領域に向かおうとするから、面白いものが生まれると信じております。
ということで、今回は事前にある程度、構成を考えてから書き始めるという成功パターンをあきらめて、どこにたどり着くか決めないままに書いてみました。推敲もそんなにしておりません。そんなわけでこの文章はたぶん、中途半端で不完全。「言いたいこと」がうまくまとまっていないかもしれません。
でも、時にはそんな不完全なものを不完全なままに放つことがきっと大事なのだろう思います(自分への言い訳!?)。
そんな文章に、最後までお付き合いくださりありがとうございました。
フィールドで何度もトライしている錐揉み式の火おこし。一度も成功したことがない失敗パターン。
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